旅館業図面は「窓寸法」と「排水ルート」が後から追加要求される時代です

2025年11月09日 22:17
カテゴリ: コラム




旅館業許可の図面は「提出すれば終わり」ではありません。

実際の審査では、担当課(保健所・衛生・生活安全部門各課)より、

後日追加要求 を受けるケースが年々増えています。



特に増えているのはこの2点です。


窓の寸法の明示


排水管ルート(流れの行先)の明示


この2つは「最初から図面に入っているもの」と思われがちですが、

旅館業の審査は「生活行為を前提とした衛生性」が問われるため、

自治体担当者は “実際に換気が確保できるか”

“衛生的な排水経路が確保できているか”

ここをピンポイントで確認します。



つまり

やられやすいポイントが決まっている のです。




では、なぜ最近増えているのか




戸建て型簡易宿所(Airbnb型)の普及で、

旅館業審査の現場は

「宿トラブルの後始末」を経験した自治体が多くなりました。



その中で、


・換気が足りない


・排水が溢れる/臭気が出る


というクレームが一定数発生しています。



行政側は同じ轍を踏まないため、

「窓寸法」と「排水ルート」を

最初から明示しておきたい

という方向に舵を切っています。




これは、ここ数年で顕著に見える傾向です。

だからこそ「線引き」が必要になります




私は見積書やメール回答の中で、明確にこう書きます。



窓寸法の明示や排水管ルートについて行政担当側より追加提出を求められた場合は、別途追加対象とさせていただきま

す。(必要な場合のみ、追加費用はご相談の上にて確定いたします)



ここです。


この一文を入れておくと

後で揉めません。



逆にここを曖昧にしたまま着手すると、

・追加資料の要求

・現況写真の読み取り

・既存管の調査


が雪だるま式に負担化します。



結論




旅館業図面は

“提出する図面を作れば終わり”

ではなく、



「後から追加要求される前提で線引きする時代」になっています。


私の立場から言うのであれば、

窓寸法と排水ルートは

先に分離(別扱い)する この管理方法が、

最も安全で、最も現実的です。






次回は

「200㎡の分岐で、図面セットが変わる理由」

について公式コラムとして解説します。

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