二級建築士で家は建てられる?依頼できる範囲と工務店に頼むときの安心材料

2025年09月26日 14:47
カテゴリ: コラム

はじめに:二級建築士でも大丈夫?




家づくりを考えているとき、多くの方が一度は「二級建築士でも家を建てられるの?」と疑問に思います。

特にハウスメーカーにするか、工務店にするかで迷っている施主ほど、「工務店=二級建築士」というイメージが気にな

るものです。



2025年の法改正により、二級建築士の業務範囲は拡大されました。

しかし「500㎡まで」「木造3階建てまで」と言われても、施主にとっては数字だけではピンとこないでしょう。

実際に家を建てたい人が知りたいのは、「自分の考えている家が二級で設計できるのか?」 ということです。



この記事では、現場経験を踏まえて「二級建築士が設計できる範囲」を分かりやすく解説します。

さらに、45坪のデザイナーズ住宅を希望した施主の事例を紹介しつつ、「工務店+外部設計サポート」で不安を解消する

方法をご案内します。

二級建築士が扱える範囲は?住宅規模を“体感”で知る




数字での上限

延べ面積 500㎡(約150坪)まで

木造3階建てまで



鉄骨造・RC造の中小規模建築も一部対応可能

実際の住宅規模で言えば

延べ30〜50坪の戸建て住宅 → すべて二級で対応可能

二世帯住宅(50〜70坪) → 二級で十分設計可能

店舗併用住宅(1階店舗+2階住居など) → 二級で対応できる範囲が広い



👉 要するに「普通のご家庭が建てたいと考える家」は、ほぼすべて二級建築士で設計できるのです。

【事例】45坪デザイナーズ住宅を二級建築士+工務店で安く建てたい施主




私が実際に相談を受けた施主の例をご紹介します。


「延床45坪の家を建てたい。吹き抜けのあるリビングや、大きな窓のある外観をデザイナーズ住宅のようにしたい。でも

融資の関係で予算は限られている。ハウスメーカーに見積りを出したら、数百万円オーバー。地元工務店なら安くできる

のでは?」




──こういうご相談は少なくありません。




この規模(45坪・木造2階建て・デザイナーズ風)は二級建築士の範囲で問題なく設計できます。

つまり「二級だから設計できない」という心配は不要です。



ただし施主が本当に気にしていたのは「自分の理想を形にしてもらえるのか」「デザインとコストは両立できるのか」と

いう点でした。

工務店の施工力は信頼していても、提案力に対して不安を抱く施主が多いのです。

工務店は二級建築士でも大丈夫?強みと施主が抱える不安




工務店には大工としての経験があり、建てる力に関しては本物です。

施工実績に裏打ちされた安心感は、決してハウスメーカーに劣りません。



さらに知っておいていただきたいのは、ハウスメーカーの家づくりも、実際の施工は地域の工務店や大工さんが“協力店”と

して担っているケースが多いという事実です。

これは全国的に一般的な仕組みであり、特別なことではありません。



つまり「ハウスメーカーだから自社で全て施工している」というわけではなく、工務店の技術力に支えられている部分が

大きいのです。

違いは、営業・標準化・管理体制が整っているため、施主が「安心そう」と感じやすい点にあります。



したがって、工務店に直接依頼しても施工品質が劣ることはありません。

むしろ「施工力は工務店で安心、提案力は外部で補強」という形にすれば、コストを抑えつつデザインも納得できる家づ

くりが可能になります。



二級建築士に依頼して安心できるケース




   ・家の規模が30〜50坪の戸建て

   ・間取りのイメージがある程度固まっている

   ・融資の関係でコストを抑えたい

   ・地域の工務店に施工を任せたい



この条件に当てはまる施主であれば、「二級で十分」という答えになります。

ただし「デザイナーズ住宅」や「特別な要望」を持つ施主は、外部の安心材料があると心強いでしょう。


不安を解消する方法:外部設計サポートを組み合わせる




ここで活きるのが、外部の建築士による設計サポートです。



  ・工務店:施工の力は本物、コスト面で有利

  ・外部設計者:デザイン・提案力を補強



この二つを組み合わせることで、施主は「安く建てられる安心」と「デザインの納得感」を同時に得られます。



先ほどの45坪デザイナーズ住宅を希望した施主も、外部で図面やパースを作り、それを工務店に渡して進めました。

結果、予算内で理想の空間を実現し、施工もスムーズに進行しました。


一級建築士に依頼すべきケース




もちろん、一級建築士が必要になる場面もあります。


   ・延べ面積500㎡超の大規模住宅

   ・病院・学校・商業施設などの特殊建築物

   ・都市部で資産性を重視した高難度設計



ただし、多くの戸建て住宅においては一級が必須ではありません。

二級建築士+外部設計サポートで十分安心して家を建てられるケースがほとんどです。



まとめ:二級建築士でも家は建てられる。不安は補って解決できる




   ・二級建築士で設計できる住宅は大半

   ・工務店の施工力は確かで安心

   ・デザインや提案に不安を抱く施主も多い

   ・外部設計サポートを組み合わせれば安心とコストを両立できる

   ・45坪デザイナーズ住宅のような“理想と現実を両立したい施主”に最適



結論:二級建築士でも家は建てられる。不安は外部サポートで補える。

賢い施主は「工務店+外部設計サポート」で、費用を抑えつつ理想の家づくりを実現しています。


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