ZEHを施主に説明できますか?──UA値と断熱性能を二級建築士が押さえるべきポイント

2025年09月21日 19:16
カテゴリ: コラム



2025年、省エネ基準義務化によって施主から「ZEH対応ですか?」「UA値って何ですか?」


と聞かれる場面が増えています。二級建築士が即答できるかどうかで、信頼の大きさは変わります。


本記事では、施主にも伝わりやすい例え話を交えながら、ZEHとUA値を整理します。

ZEHとは?「光熱費を抑える家」




ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、断熱性能の向上、省エネ設備の導入、そして太陽光発電による「創エネ」


を組み合わせ、年間のエネルギー消費量を実質ゼロに近づける住宅のことです。




施主への説明例


「ZEHは電気代を大幅に抑える家です。高断熱と太陽光で、年間10〜15万円の節約になるケースもあります。」

「国の補助金(最大100万円)が活用できることも多いんですよ。」




体験談での例え


ホテルに泊まったとき、廊下まで快適だった経験はありませんか?


あれは高断熱と効率的な設備のおかげです。ZEH住宅は、その快適さを“自宅で”実現します。

UA値とは?「家のコートの厚さ」



UA値(外皮平均熱貫流率)は、家の断熱性能を示す数値で、小さいほど熱が逃げにくい=光熱費を抑えやすいことを意味します。



基準と目安


ZEH基準:6地域(関東・関西など)で0.6以下、寒冷地で0.5以下

高性能ライン:0.4台なら「冬でも暖房をほとんど使わず快適」



比喩

「UA値は家のコートの厚さ。数値が低いほど分厚いコートを着ているように、冬は暖かく夏は涼しい家になります。」



実例


姫路市の木造住宅(延床100㎡)で、グラスウール断熱+Low-E複層ガラスを採用し、UA値0.48を達成。


→ その結果、暖房費が約30%削減されました。

施主が安心する即答フレーズ




ZEHは断熱だけではなく、省エネ設備と創エネが揃って初めて成立します。


  省エネ設備:高効率エアコン、LED照明、熱交換換気

  創エネ:太陽光パネル(例:5kWで年間10万円前後の発電収入)

  一次エネルギー消費量:基準比20%削減が必須



実例


明石市の新築(延床120㎡)で、UA値0.5+太陽光4kWを導入。


→ 光熱費15万円削減、補助金80万円を獲得。

まとめ──二級建築士の信頼は「説明力」で決まる



ZEH=電気代を抑え、補助金も使える家

UA値=家のコートの厚さ。小さいほど快適で経済的

即答力=施主の信頼に直結

お問い合わせ



当工房では、省エネ計算・補助金申請・ZEH対応図面の作成までサポートしています。


「施主から聞かれたときに即答できる安心感」を持ちたい二級建築士さんは、ぜひご相談ください。

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