こんにちは、住宅コンサルタントの鮎川です。今回は、手抜き工事についてお話ししたいと思います。
手抜き工事とは、建築業者がコストや時間を節約するために、建築基準法や契約内容に反するような不正な施工を行うことです。
手抜き工事は、建物の品質や安全性を低下させるだけでなく、将来的には修繕費や補修費がかかることもあります。
また、重大な場合には、建物の倒壊や火災などの事故にもつながる恐れがあります。
では、どうすれば手抜き工事にあわないようにできるのでしょうか?ここでは、あなたの財産を守るためにできる5つの行動をご紹介します。
1. 建築業者の信頼性を確認!(事前確認)を充分調査する
手抜き工事を防ぐためには、まずは信頼できる建築業者を選ぶことが大切です。建築業者の信頼性を確認する方法としては、以下のような点に注意してみましょう。
- 建設業許可証や資格証明書などの公的な資格や認定を持っているか
- 過去の施工実績や口コミ評判が良いか
- 契約内容や見積もりが明確か
- アフターサービスや保証期間が充実しているか
- トラブルやクレームに対して対応が迅速か
2. 契約書や図面をしっかり確認する
建築業者と契約する際には、契約書や図面をしっかり確認しましょう。
契約書や図面には、建物の仕様や材料、工法、工期、費用などが記載されています。
これらの内容が自分の希望や予算に合っているか、また、建築基準法や地域の条例に適合しているかをチェックしましょう。
分からない点や不明瞭な点があれば、建築業者に質問して納得できるまで確認しましょう。
3. 工事中に現場監督や施工管理技士とコミュニケーションをとる
工事中には、現場監督や施工管理技士とコミュニケーションをとりましょう。
現場監督や施工管理技士は、工事の進捗状況や品質管理を担当しています。
定期的に現場を見学したり、写真やレポートで報告してもらったりすることで、工事が計画通りに進んでいるか、また、不備や問題がないかを確認できます。
また、自分の要望や変更点があれば、早めに伝えましょう。
4. 工事完了時に検査を受ける
工事が完了したら、必ず検査を受けましょう。検査とは、建物の品質や安全性を確認するために行われるもので、以下のような種類があります。
- 竣工検査:建築業者が行う検査で、契約内容や図面に沿って施工されているかをチェックします。
- 引渡し検査:建築業者と施主が行う検査で、建物の状態や設備の動作などをチェックします。
- 第三者機関による検査:公的な機関や民間の専門家が行う検査で、建築基準法や耐震性などに関する専門的なチェックを行います。
これらの検査を受けることで、手抜き工事や不具合がないかを確認できます。また、検査結果に不満があれば、建築業者に修正や改善を求めましょう。
5. 工事後も定期的に点検やメンテナンスを行う
工事後も定期的に点検やメンテナンスを行いましょう。
点検やメンテナンスを行うことで、建物の劣化や破損を防ぎ、快適な住環境を保つことができます。
また、万が一手抜き工事や不具合が発見された場合には、早期に対処することができます。
点検やメンテナンスは、自分で行うこともできますが、専門的な知識や技術が必要な場合には、建築業者や第三者機関に依頼することもできます。
以上、手抜き工事についてお話ししました。
手抜き工事は、あなたの財産や安全を脅かす可能性があります。
手抜き工事にあわないためには、建築業者の選び方から工事後の管理まで、自分でできることをしっかり行うことが大切です。
もし手抜き工事に遭ってしまった場合には、消費生活センターや弁護士などの専門家に相談することも忘れずにしましょう。
次回は工事途中に手抜きを発見した時の対応方法をお知らせします